埼玉県川口市東部から草加市、東京都足立区とながれ綾瀬川へと合流する1級河川「毛長川」を下流から遡って源流まで走ります。
埼玉県川口市東部から草加市、東京都足立区とながれ綾瀬川へと合流する1級河川「毛長川」を下流から遡って源流まで走ります。
走行日 | 2009年6月20日(晴) |
走行距離 | 80 km |
使用した愛車 | バイクフライデー・ポケットロケット |
コース概要 | 自宅→荒川サイクリングロード→荒川戸田橋緑地→岩淵水門→木根川橋→麺香房 天照(昼食)→堀切菖蒲園→綾瀬川→加平出入口→古綾瀬川遊歩道→綾瀬川・伝右川・毛長川三川合流→毛長川→武蔵野の路→毛長緑道→見沼代用水東縁→新郷工業団地→長寿橋(1級河川毛長川起点)→江川→江川運動広場→川口パーキング→赤山城跡→江川源流?→JR川口駅(反省) |
サイクルハウス しぶやが荒川の河川敷で小径車の試乗会を開催するというのでちょっくら見に行こうかと♪
開催場所は葛飾区の木根川橋付近ということで、行きはズバッと荒川サイクリングロードを下っていけばいいのですが、帰りも同じコースじゃつまらないよなぁ、と地図を眺めること5分。今回は「毛長川」の上流端・源流を探しに行ってみることにしました(笑) まずは、自宅から久しぶりに荒川サイクリングロードを走って荒川を下流へと向かいます。毛長川の探訪が始まる前の前振りが結構長いですよw |
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久しぶりの荒川サイクリングロードですが、相変わらず広々として気持ち良いですね♪ | 右側を柳瀬川、左側を荒川を流れています。柳瀬川にはどんどん排水が流れ込んで淀んでいるのが印象的〜 | 河川敷内にある荒川戸田橋緑地には、手回し式のポンプが何気なく設置されており廻してみたくなりますが、「この水は飲めません」 |
普段あっちにフラフラこっちにフラフラと寄り道している僕ですが、今日は「自転車に乗る」ことに集中してみました。 昔はMTBが多かったように思うのですが世の中的にはロードが流行っているってことでしょうか? |
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京浜東北線の線路を過ぎた辺りで赤と青二つの大きな水門が見えてきます。これは新旧の岩淵水門。この辺りは先日マラソンで走った記憶が。。。 | 岩淵水門はかつての荒川の流れである隅田川と、現在の流れである荒川放水路を分ける水門で、併走する柳瀬川はここから先では隅田川となります。 | 木根川橋を渡って左岸へ行くと今度は綾瀬川が平行して流れています。会場へ行く前に中川と綾瀬川の合流地点を見に行きましょう♪ |
さて、本日のサイクリングの目的の一つ「荒川しっかり試乗会」に到着です。 |
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折りたたみ式のタルタルーガType-F。空を見上げる爽快なポジションですが、僕にはイマイチ合わなかった。慣れかなぁ? | KHSのミニベロ「マンハッタンバイク」はクロモリらしいしなやかな乗り心地で、個人的には今回試乗した中で一番のお気に入り〜 | 最後にみんなでDAHONの営業者の前で記念撮影。何台かDAHONじゃないのも混じってます(笑) |
時間的にお昼を廻って良い感じにお腹が空いてきたので会場に集まったみんなで昼食を食べに行きましょう♪ 今日のお昼は、京成線堀切菖蒲園駅のすぐそばにあるラーメン店「麺香房 天照」です。 |
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堀切菖蒲園に行く途中で発見した水路跡と思われる遊歩道「堀切四季のみち」車も少なくて凝ったデザインの照明や電柱などが面白いです。 | 堀切菖蒲園駅から徒歩1分くらい。一見ラーメン店には見えないデザインの「麺香房 天照」。 | エビのダシかなぁ?ちょっと変わった風味&濃いめの魚介系スープに刻みネギと中太麺の組み合わせが、暑い季節にグッと来ます♪ |
腹ごなしも済んだのでいよいよ今日の二つ目の目的「毛長川探訪」へ・・・ っとその前に・・・。どうやら近所にある堀切菖蒲園で菖蒲が見頃らしいとの情報をキャッチし、寄り道していくことにしました。 |
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駅から案内看板に従って行くとまたしても水路跡と思われる遊歩道があり、あじさいが満開を迎えていました。 | 駅名にもなっている堀切菖蒲園は、江戸時代から花菖蒲の名所として知られ園内には200種6000株の花菖蒲が植えられているそうです。 | 菖蒲の見頃はちょっと過ぎてしまった感がありましたが、それでもかなりの数の菖蒲が咲いている姿は圧巻です。 |
だいぶん前振りが長かったですが、やっと本題に入ります(笑) 毛長川は埼玉県川口市東部から草加市、東京都足立区とながれ綾瀬川へと合流する全長9.7kmの1級河川です。 |
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しばらく荒川と平行して流れていた綾瀬川ですが、荒川小菅緑地公園付近で首都高6号線に沿って北東へと離れていきます。 | この辺りの地盤は低く洪水による被害を防ぐため綾瀬川の流れは高い擁壁に囲まれています。川の流れはほとんど見えずつまらない〜 | 古代の神殿のような出で立ちの首都高速加平出入口。 |
擁壁の壁を眺めつつ綾瀬川沿いをしばらく走っていくと、足立区神明町付近で東側から川が合流してきました。 この流れは桁川で、流れに沿って神明六木遊歩道が整備されていて、川沿いに中川まで走ることが出来ます。 |
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桁川合流部の対岸から綾瀬川沿いに古綾瀬川遊歩道が始まります。一部現在の流れから離れる場所があるのですが、その名の通りかつての綾瀬川の流れと思われます。 | そのまま綾瀬川沿いを走っていくと足立区花畑8丁目付近で3つの川が一気に合流する場所へ!ここで毛長川・綾瀬川・伝右川の三角川が合流しています。 | 3つの川が合流する片隅にもう一つ小さな川が合流しており、合流地点に赴きある木製の橋が架かっていました。 |
これまで綾瀬川沿いを登って来ましたが、ここから先が本来の意味での毛長川探訪です! 毛長川沿いは、流れる水の汚さとは裏腹に流れに沿って遊歩道がキッチリ整備されていたりするのでお散歩にはなかなか良いコースとなっています♪ |
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毛長川の南側に林立する花畑団地には毛長川の流れに沿って毛長公園が整備されています〜 | 気持ちよく川沿いを走っていると国道4号線との交差部で対岸の歩道がガードレールでふさがれています!渡らせない気だな・・・ | 国道4号より上流部ではさらに遊歩道の整備状況が良くなります。 |
この辺りの毛長川は、東京都と埼玉県の県境を流れていて川の北側(埼玉県)と南側(東京都)で河川の整備状況が違っていたりしてこれはこれで面白い風景となっています。また、地図と良く見比べると現在の流れと県境が異なっていることもわかり、河川改修の跡を見て取ることが出来ます。 流れは東武野田線の高架下をくぐりさらに西へと続いて行きますよ〜 |
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しばらく東京都側を走っていくとこんな細いシングルトラックに!細いながらもきちんと舗装されていて、なかなか面白いコースです。 | かつての流れ跡でしょうか?舎人二つ橋手前で毛長緑道という遊歩道が分岐していました。毛長緑道は後ほど再び毛長川へと戻ってきます。 | 見沼代用水東縁との交差部分は大規模な架線工事が行われていました。見沼代用水東縁の様子はこちら |
見沼代用水から毛長川へかなりの水量が流れ込んでいたため、交差部より上流では毛長川の水量がだいぶん少なくなります。 | ||
一方遊歩道はこれまでよりも良い感じで整備されており、緑が生い茂る良く締まった土の遊歩道を気持ちよく進みます。 | グリーンパーク鳩ヶ谷のところで一旦川沿いの道が途切れますが、流れの東側から回り込むと再び川沿いに戻ることが出来ました。 | 基本的に排水路な毛長川へは工業団地からガンガン排水が流れ込んできますが、水面にはカモやコイが見えたりします。 |
周囲は工業団地となり、休日であることも相まって周辺の雰囲気はだいぶんうらぶれた感じに・・・ さらに進むと毛長川の両岸に巨大な遊水池が作られていました!この遊水池の片側は「毛長川テニスコート」になっており、巨大な穴の底にテニスコートがある面白い風景なのですが、写真の撮影に失敗しましたよ・・・ |
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毛長川沿いに設けられた大きな遊水池。この辺りも地盤が低い地域なので洪水を防ぐための施設だと思われます。 | 川口市赤井周辺。毛長川の流れはすっかりドブ川的に〜。この辺りではかなり直線的流れとなっていますが、西側に旧河川っぽい市境があったりして河川改修の予感がします。 | 再び見沼代用水東縁と立体交差。 |
ここから先の毛長川は住宅街の中を縫うように流れ、じょじょに川沿いの道が途切れがちになります。 都市河川探訪の醍醐味はここからだ! |
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川口市安行慈林にある長寿橋。1級河川としての毛長川の管理起点はこの場所となるので、管理上はここが源流ってことになります。 | 流れはその先にも続いており長寿橋の10mほどさきで流れは江川(左)、前野宿川(右)に分かれています。どちらが源流か?ですが今回は江川を遡ることにしました。 | 江川は住宅街の隙間をもの凄い角度で屈曲しながら流れていますよ〜。この生活臭がマニア的には堪らない(笑) |
久しぶりに探検心をくすぐられる川ですよ、毛長川♪ |
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ときどき住宅裏の細い抜け道があったりして都市河川探訪満喫って感じですよ〜 | 住宅街を抜け首都高川口線沿いにある江川運動広場に到着。流れは一旦暗渠となり、高速の高架下に続いているようです。 | 高速沿いを流れを探しながら走っていくと首都高川口パーキングの西側に小さな流れを発見しましたが、川沿いを進むことは出来ません。 |
この付近にはかつて赤山城という城があり、先ほど毛長川(江川)の流れを発見した辺りは天然の低地を活かした赤山城の堀であったようです。 |
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川口パーキングの東側にはこんな雰囲気の良いシングルトラックがありました。このまま進むと赤山城跡に行くようです。 | 流れが来ていると思われる方向に回り込むと畑の真ん中に小さな水路が続いているのを発見! | この辺りでは排水が流れ込んでいる様子はなく水量は少ないけど確かな川の流れを感じます。 |
どうやらこの付近が毛長川の源流と行っても良さそうです! しかし、中途半端はいけないので先ほどの側溝がいったいどこから続いているのか確かめに行きましょう〜 |
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外環道の南側へ回り込んでみると家庭菜園と赤山城跡西側の湿地帯の隙間に先ほどの側溝を発見。 | 静かなり竹林の脇をひっそりと流れて・・・ | フェンスで囲われ、「赤山陣屋」と書かれた案内看板がある場所で側溝が途切れていました。 |
実は先に書いた江川・前野宿川の分岐の他にもたくさんの支流があり、毛長川の源流はこれ一つではないのですが、おそらく一番楽しげなコースを走ったのではないかと思います。住宅街を流れる都市河川的様子や歴史ある湿地帯から流れ出るある意味「河川的」な風景まで堪能できましたから♪ 久しぶりの中小河川探訪でしたが、やっぱりこのネタは面白い!埼玉県南東部から東京都の東部にはこういった中小河川がたくさんあり、公園化も進んでいるのでまたの機会に別の川も探訪してみたいと思います。 |
予定外でお邪魔しましたが、水路探索はとても楽しかったです。
ありがとうございました。
>takuさん
こちらこそお付き合いいただきありがとうございました!
いつも一人寂しく水路探訪しているので人と一緒というのは新鮮でした(笑)
探訪はあまり人数が多いと出来ないので、また小さくよろしくお願いしますw
「江戸・東京地形学散歩 増補改訂版」(松田磐余,之潮,2009)に、毛長川は弥生/古墳時代の利根川/荒川の名残川だという記述がありました。大宮台地の西から南端を通って広大な流れが現江戸川まで続いていたようです。約6千年前の縄文海進(有楽町海進)で川越まで海になった後、段々に陸化していく訳ですが、毛長川沿いには、弥生時代の遺跡や古墳が点在しているそうです。別所沼、白幡沼をその自然堤防で作り、鹿手袋の河川跡を作ったのは、この毛長川なのではないかと小生は推測してます。
>Utahさん
江戸・東京地形学散歩、僕のバイブルとなっている川の地図辞典と同じシリーズですね!これもおもしろそう~
書き込みいただいた歴史に思いをはせながら走ると、サイクリングがよりいっそう楽しくなりますね♪