本州一標高が低い!?中央分水界を探しに

本州一標高が低い!?中央分水界を探しに兵庫県の石生にある日本一じゃなくて本州一低い中央分水界を見に行こう!

走行日 2011年10月 9日(晴)
走行距離 63 km
使用した愛車 バイクフライデー・ポケットロケット
コース概要 JR篠山口駅→篠山城の城下町→西町ブリキ玩具製作所→丹波篠山味まつり→篠山城→忠魂碑→丸山集落→丸山水源地→大タワ→鼓峠→栗柄峠→水分れ街道→水分れ橋→高谷川→水分れ公園→JR石生駅

島国日本。
周囲はグルッと一面海に囲まれており、その海は大きく分けて「太平洋」と「日本海」に分かれています。

陸地に降った雨は川になって流れ太平洋か日本海のどちらかに流れ着きますが、となると、ある場所に降った雨は太平洋に流れ、またある場所に降った雨は日本海に流れており、つまり日本列島のどこかにその境目があるということです。

ここの右側は太平洋~、左側は日本海~♪

なんという大地のロマン!
小さい頃に夢見た「雨が降っている場所と降っていない場所の境目」的な楽しさではないですか(笑)

んで、この境目を「中央分水界」といいます。
日本山岳会では北海道から九州までの全ての中央分水界を踏破するという試みを達成しており、どこの世界にも好き者がいるんだなぁと改めて再認識する今日この頃です。リンク先では報告書の販売もされているのですが、表紙の写真からして凄まじく「あんたも好きねぇ」といわざるを得ません。。。

さて、なぜこんな話を書き始めたのかというと、僕が単身赴任で住んでいる兵庫県に本州でもっとも標高が低い中央分水界があり、しかも観光スポットとして公園まで作っちゃってるというんですよ~。しかも。。。当初は日本一低い中央分水界ってことで盛り上げようとしたところ、実は日本で一番低い中央分水界は北海道の千歳空港付近に有ることが発覚し、日本一から本州一に改名したというエピソードがある面白スポット(笑)

いつか行かねば!と思っていたところgenさんがミニオフとしてコースを企画してくれるというので、便乗して走りに行くことにしました~。

というわけで、今日のコースはJR福知山線の篠山口駅をスタートし丹波の黒豆で有名な丹波篠山で味まつりなるイベントを見た後、中央分水界の中でも珍しいスポット「鼓峠(つつみとうげ)」と「栗柄峠(くりからとうげ)」に寄り道しつつ、本州一低い中央分水界がある兵庫県丹波市氷上町石生を目指します♪
尼崎から電車で約1時間。想像してたより立派な篠山口駅に到着~。 駅前にはレンタサイクルもあり、ミニベロから電動アシストサイクルまで1日500~800円で借りることが出来ます。手ぶらで来てぶらっと散歩もありですね~ 篠山川を越える橋の欄干には丹波篠山の名産の一つである「イノシシ」のモチーフが。これから食べますよw

篠山口の駅についてから分かったのですが、今日はグルメの街「丹波篠山」の秋の実りを満喫しちゃうイベント「丹波篠山味まつり」が開催中みたい。これは行かねば!というわけで、初っ端から寄り道モードに突入(笑)

最終的にはこの寄り道と後ほどの選択ミスが原因で日本のへそ公園に行き損ねたのですが、美味しかったのできっと正解だったのだろう。面白そうな方へ行く、それがヤマ行こ!イズムだ♪

丹波篠山味まつりは市街地の中心部である篠山城跡付近で行われているのですが、篠山口駅と市街地は少々離れているので、サクッと走って市街地へやってきました。
市街地に入ると古くからの城下町だけあってレトロな建物が続いています。いいね~、この雰囲気。 「名実共に東洋一」と書かれた垂れ幕がアチコチに掛かっているのですが、何が日本一なのかは地元の方にも分からないとかw 西町ブリキ玩具製作所で見つけた3輪車ダイハツミゼット。オロナミンCの看板で知られる「大村崑」さんのお宅にあった物だそうで現役で走ります。

ミゼットが発売された頃のテレビCMには大村昆さんが出演していたらしく、しかも↑の車体は初期型のバーハンドルモデルって事でかなりのレアものと見た!

いいなぁ、こういうの。
僕は古い物と小さい物が大好物なので超欲しい!レストアとか出来たら楽しそうなんだけど、そんな技術はないw
西町ブリキ玩具製作所には他にも面白そうなものがてんこ盛り。この工場で作ったブリキのミニカーに塗装して遊べます。 ブリキのミニカーを作る為の工作機械もあり、実際にここで作ることが出来ます。 feather Brandと書かれた懐かしの自転車も展示してます。

他にもブリキ製28号の制作工程展示とか昔懐かしい自転車のチェーンカバーとかブリキにまつわる面白い物がいっぱい!
偶然通りかかったのですが良い物見せて貰った!

思わぬラッキー寄り道に満足しつつ篠山城の城下町の風景をブラブラ散歩。
程なく前方に人ゴミが見えてきて丹波篠山味まつりの会場に到着です。ってスゴイ人!こういってはなんだけど、田舎の小さなイベントだと思っていたのに車は渋滞してるし会場は大混雑。どうやらかなりの人気イベントの模様!?
先日出荷解禁になったばかりの丹波の黒枝豆。試食で食べたらこれが超旨い!買って帰りたいけど自転車で来たのが悔やまれるw こちらは丹波篠山名産のイノシシ汁。野味満点の濃厚な味のイノシシ肉がイイ! 海から遠い場所ということで鯖寿司もアチコチで売ってました。コレもうまい。

丹波といえば黒豆がイメージされると思うのですが、↑で売ってるのは「黒枝豆」。
じつはこれ、黒豆の豆がさやの中で熟成して乾燥する前のものなんですよ~。

一般的な黒豆はこういうのなんですが、今回食べたものは見た目は普通の枝豆と同じでさわやかな緑色。でも、これがコクと甘み満点で超旨いんです。こちらで今だけ限定で購入できますが、まさに地元ならではの超贅沢品って事なんですね~。どうりでみんな買ってると思った!

なんというグルメ満載のイベント!
他にも丹波栗、篠山牛、松茸などなど1日でガッツリ太れそうな食材が盛りだくさん(笑)

もちろんビールも売ってて、いやしかし、飲んだらここで終わっちゃうので、グッと我慢。。。
篠山牛の串焼き。丹波牛の血を引く黒毛和牛って事で、こちらも旨いぞ~ 会場イベントとして篠山牛の丸焼きもやってました。11時に販売開始ということで断念~ 大正12年に建てられた篠山町役場を利用したレストラン&おみやげ店「大正ロマン館」なんてのもあります
あ~、美味しかった。朝からまだちょっとしか走ってないんだけど、お腹はいっぱいだよw
って、本日のツーリングのテーマは中央分水界、気持ちを新たに再出発・・・の前にもう一つ寄り道。
篠山城は1609年に西国の諸勢力を牽制する目的で徳川家康が築城を命じた城。かつての城は明治期にほとんど取り壊されてしまいました 2000年に復元されたという大書院。現存する木造建築としては京都の二の丸御殿に匹敵する大きさとか。中に入るには入場料が400円かかります。 二の丸御殿跡。基礎だけ復元されていてこの辺にあったのかなぁというのが分かります。

寄り道しすぎた(笑)
ので、そろそろ篠山市街とはお別れして本来の目的である中央分水界探訪へ出かけたいと思います。

篠山の市街から真っ直ぐ北へ行ったあたりに本日1つ目の中央分水界「鼓峠」があるので、北へ向かう道を求めて進みましょう。
味まつりの会場を出て城下町の東側へ。静かでレトロな街並みがイイネ! 水路が流れる路地の風景。水路好きにはこれはご褒美~ 市街地の東側にあった忠魂碑。周囲に「陸軍用地」と書かれた敷地境界標が建っていたのですが、ご近所の方の話では神戸連隊3万名が祀られているとか。

さて、篠山の街から北へ向かうと鼓峠なのですが、途中で発見した「近畿自然道」と書かれた案内看板によると、県道544号と県道301号のどちらからでもアプローチ可能、なように見えた。。。だって見えたんだもん。。。

しかもね、県道544号ルートの途中には丸山集落やら丸山水源地なんていう魅力的な文字が!
で、寄り道しましょうよ~、などと言ってしまったのが大失敗(笑)
さすが名産丹波の黒豆。市内の畑はほとんど黒豆一色か?というくらい黒豆畑。 この看板に騙されたw 地図上では道が続いているように見える県道544号ですが実は・・・ 水源の文字に釣られてやってきた県道544号。途中で見かけた神社ではお祭り準備の真っ最中~
県道544号は、「これぞ里山」と呼ぶにふさわしいのんびりとした田舎道♪
尼崎から電車でたった1時間のところに、こんな素敵な場所があるなんて関西の自転車乗りは幸せですね~。
版権的にギリギリな子供注意の看板があるのもご愛敬wゆったりとした空気が流れる田舎道~ ところどころにある土造の小屋。これは一体何だろうか? 集落が丸ごと古民家の宿になっているという丸山集落。一人2万円以上と高級ですが泊まってみたい!
さらにそのまま進みますが、道が狭くなってきて~、あれ?気がつけば舗装じゃなくなってるよ、あれれ、なにこの山道・・・
丸山集落でお客を出迎えていたヤギ。山羊の糞ってホント丸くてポロポロ出るんだなと思ったw なんだか旧に山深くなって、気がつけば舗装が切れて砂利道に・・・ 丸山水源地に到着~静かで良いところなんですが、ここで道が切れてましたよ・・・(T T)

え~、丸山水源地から先はガッツリと山道でした(笑)
このまま進めそうな未舗装路が前方に続いているのですが、正解は水源地のところで細い山道に入るルートらしいので、仕方なく引き返すことに。

一人だったらこのまま担ぎに入って酷い目に遭うビジョンが見え隠れするところでしたが、っていうか、水源行きたいとか余計なこと言ってゴメン。
気を取り直して元の場所まで戻って、県道301号にやってきました。こちらものんびりした良い道ですね~ 藁葺き屋根とハザ掛けの稲。これぞまさに日本の原風景! 古ぼけた鉄橋と川の流れの風景もイイネ!

うん、少々道の選択を間違えたけれどのんびりとした風景を見ながら里山をポタってる感じが気持ち良いですね~

なーんて思ってたんですよ、ここまでは。。。
まさかこの後に、あんなワナが待っているとは知らずに。
谷間に広がる田園風景を進んで行くと急に景色が詰まった感じになり、アレレ?なんだか山っぽくなってきたよ。 そう、集落の奥からは距離2.4km標高差210mの登り坂が待っていた!写真はここで終わりかと思ったら違った小金ヶ岳入り口付近 ひたすら登っていくと大タワの峠の手前で川の源流を発見!こちら側は太平洋行き、峠の向こう側は日本海行きだ!

ここは多紀連山の一部をなす大タワという場所。
タワは本来「撓」であり、山の稜線が大きく窪んだところを示してて、多紀連山の尾根の中でも低く窪んだ峠という意味なのだそうです。

地図で見る限りここも中央分水界の一部だと思うのですが、調べてもよく分かりませんでした(笑)

まぁ、それよりも最近の運動不足で疲れ果てましたよ、ホント。。。
峠のバックは青空のみ!という素敵な光景の大タワ。genさんは既に登り終えてお待ちかねだ 大タワからは北側の展望が楽しめます。登山コースとしても有名らしくたくさんのハイカーの方がいました 下っている途中で出会ったご夫婦の薦めで食べてみたアケビ。開いてるモノは美味しいけど閉じてるのは苦くて不味いということがわかりましたw
大タワからは気持ち良い下りとなり、本郷まで下って続く分水界「鼓峠」へ向かいます。
大タワへは登りもきつかったけど下りもかなりの斜度となっており、genさん曰く「こんな箱へみたいなことろだと思わなかった」だそうです。
激坂の下りを終えて友渕川沿い。前方に大きな岩山を見ながら緩やかな下る気持ち良い場所です。 で、事件発生。。。なんか僕のポケロケ号のリアタイヤがバースト寸前なんですけど・・・。ちょっとピンチ 気にしても仕方ないのでそのまま前進。旧道にかかる古い橋が良い味出してる~

う~む、日頃から自転車のメンテナンスをちゃんとやらないからこうなるんですね(笑)
とはいえ予備のチューブは持ってても予備のタイヤまでは持ってないので、このまま進むしか有りません。万が一バーストしたらそこからバスで帰ればいいかと。

というわけで、タイヤに優しい走りを心がけつつ、本日最初の目的地(水分前振りが長かった気が・・・w)である鼓峠(つつみとうげ)に向かいます。

今日のテーマは太平洋側と日本海側を分ける中央分水界を見ることですが、一口に分水界といっても、「この水は太平洋」「この水は日本海」という風にわかりやすく分かれているところはそれほど多くありません。そんな中、一つの田んぼの水が東側へ落ちたら日本海、西側に落ちたら太平洋へ行くという、想像しただけで胸が熱くなるような大地のロマンが形成されている場所、それが鼓峠(つつみとうげ)なのです。
この水は日本海へ行くんだね~、とか想像しながら川沿いを鼓峠に向かって登ります 途中多紀連山景観地点と書かれた看板に釣られてパチリ。山の稜線が美しい絶景スポットだけど写真がイマイチでスマン そして登り切った場所にあるのが鼓峠!道路左側の田んぼが有名なアレだ!

やってきました鼓峠。
が、今は田んぼに水が入ってない季節だった。。。_| ̄|○

本来日本海へ行くはずだった水を太平洋側に移して自然の営みを妨害するはずだったのに(笑)

んで鼓峠ですが、分水界となっている↓の田んぼの中央部分が鼓状にクビレており、さらにその両側に川(皮)があることから鼓峠と呼ばれるようになったのだそうです。そしてその両側の川が太平洋と日本海へ向かうというロマン!
写真中央よりちょっと上が下側にクビレている分かりますか? そして田んぼの東側にあるこの小さな川が日本海へ! 反対の西側を流れるこの水路は太平洋へと向かうのです。

ここ鼓峠は戦国時代末期に大山の金山を攻め落とした明智光秀が亀山に引き上げる途中に草山城主細見将監&八百里城主畑牛之丞らに挟撃されて負けた古戦場としても知られているとか。

と、大地と歴史のロマンに触れた鼓峠でしたが、続く栗柄峠も面白い。しかも鼓峠から坂を下ったらすぐそこというお手軽さ(笑)
鼓峠は栗柄峠方面へ向かって緩やかに下る片峠になっており、この辺りの分水界では頻繁に河川争奪が行われていたことが想像できます(河川争奪が行われた場所は片峠になることが多い)

で、続くは栗柄峠。
分水界は分水嶺と呼ばれることも多く一般的には峠の上にあるイメージなのですが、場所によっては平地、それも谷の中にあったりもして、そういった場所を「谷中分水界」といいます。読んで字のごとく谷の中の分水界。

谷中分水界は河川争奪が行われた事を示しており、ここ栗柄峠でも宮田川から杉ヶ谷川へと河川争奪が行われています。

興味のある片は地図を見ながら以降の説明を読んで欲しいのですが、地図で南側を流れる宮田川と北側を平行して流れている杉ヶ谷川があり、普通に考えるとこのまま合流するのかな~。という感じなのですが、杉ヶ谷川は不思議なことに栗柄観音堂のところで急に流れを北に変え離れて行ってしまいます。

実はこの流れ、元々は杉ヶ谷川ではなく宮田川へと繋がっていたのですが、杉ヶ谷川へ続く流れが谷を奥へ奥へと浸食しながら(谷頭浸食っていいます)進んできた結果、杉ヶ谷川にぶつかり川の流れを奪ってしまったのです。これを河川争奪といいます。(関東で有名なところだと谷沢川が九品仏川を争奪したところとか)

このような河川争奪は結構アチコチで見られるのですが、奪われた結果、元々は太平洋側に流れていた川が、日本海側へと変わってしまったというところに壮大なロマンのようなモノを感じるのは、きっとマニアだけだとは思う(笑)
峠といっても下り坂の途中でまったく峠らしくない「栗柄峠」にはこの場所の不思議な地形を解説する看板が建っています。 河川争奪の舞台に立つ栗柄観音堂。二つの川の間に立つ観音様は何を思うのか・・・ 観音堂の裏を流れているのが運命を変えられた杉ヶ谷川。昔は太平洋側だったのに、今では日本海側になってしまいました
先に書いたとおり河川争奪が行われた場所の奪った側は急峻な崖になっていることが多いのですが、ここでも杉ヶ谷川は4m程の落差のある滝となって流れて行きます。
ちょっと分かりにくいですが、急に流れを北向きに変えた場所。河川が争奪された現場です 滝のところには俱利伽羅不動尊があり、蛇の枕なる石があるのですが詳細は不明 まさに浸食してきた谷頭を見れるかと思ったら、河川整備の結果、結構人工的な場所だった
分かり易い峠になっていない谷中分水界だと、どこが分水界なのかはっきり分からないんですよね~
とりあえず日本海側へ向かう杉ヶ谷川は見たので続いて太平洋側へ向かう宮田川を見に行きましょう。
写真奥が最初に見た鼓峠なのですが、どうやらこの道(県道97号)が分水界になっているっぽい? こちらが太平洋側へ向かう宮田川。うん、確かに太平洋っぽい、嘘だけどw 再び杉ヶ谷川の方へ戻って、杉ヶ谷川から竹田川へと続く谷を下っていきます。
竹田川が形成した谷に沿って続く道は、これまたのんびりゆったりとした気持ち良い下り坂。
タイヤがバースト寸前なので激坂だったらどうしようかと思ったのだけど、このくらい緩やかな坂なら安心だ。ツイてる!
昔懐かしい感じの流し台とブリキの看板。う~ん、田舎だねぇ。そういえばかなり前からコンビニを見た記憶がない!? 静かに佇む八田神社。苔生した古い石積みがイイ感じだなぁ 旧道沿いを進むと道沿いには立派なお屋敷がチラホラ。

さて、おかしな事に夕暮れの雰囲気になってきました。
あれれ~、この後、石生で本州一低い中央分水界を見て、そのまま加古川沿いを太平洋に向かって下り、途中で日本のへそ公園を見るという壮大な計画が・・・。

はい、篠山で味まつりを満喫したり、途中で道の選択を誤ったり、タイヤがバーストしそうになったせいですね(笑)

まぁ、素直に運命を受け入れて石生で本日最後の分水界を見て終了にしましょうか。
春日町付近で福知山線を渡ります。後で気がついたのですが、この後現れる黒井川が石生から日本海側へ流れる流れです 今日はアチコチでお祭りが開催されていて黒井の街でも御神輿を見かけました 国道175号はその名も水分れ街道。さすが本州一低い分水界で町おこしを狙ってるだけありますね

そのまま水分れ街道を南へ進み「坂交差点」で石生駅方面へ進み、駅を過ぎたところにあるのが「水分れ交差点」。そしてそこに架かる橋が「水分れ橋」。

ここが日本一、じゃなかった本州一低い中央分水界があるという石生の街だ!
国道175号と176号が分かれる場所にある水分れ橋。この橋より南は太平洋側、北が日本海側~ 水分れ橋に脇にはこんな看板が!左側を流れる高谷川は加古川に合流して太平洋へと注ぎます。 なんというか微妙なデザインのオブジェも。。。水が分かれてるっとのは分かるんですけどね

水分れ橋があるところから国道に交差する形で東西に続く道が中央分水界になっています。
まさに、道の片側は太平洋、反対側は日本海であり、デッド・オア・アライブ(何が)状態です(笑)

本州一低い中央分水界で町興しを謀る石生には水分れ公園という、分水界をテーマとした公園と資料館があるらしいので見学に行きましょう!
太平洋に向かう高谷川の上流部。ささやかに彼岸花が咲いてて素敵な感じ~ 水分れ公園に向かう道。写真右側を高谷川が流れており太平洋側へ、左側は日本海川へ向かいます。まさに分水界! 水分れ公園の入り口にあるいそ部神社に到着。なにやら人だかりが・・・?まさかの大人気観光地!?

いやまさか・・・
中央分水界なんていうマニアックな観光スポットにこんなに沢山の観光客が・・・、そんな馬鹿な!?

と目を疑ったのですが、やっぱり。単にお祭りのフィナーレがこの場所で行われているだけでした(笑)
せっかくの機会なのでちょっと祭をのぞいていきましょうか。
どうやらお祭りはフィナーレを迎えているらしく馬に乗った少年が流鏑馬をしたり、御神輿が練り歩いたりと大賑わい さりげなく境内に立っていた夫婦杉をパチリ♪ ここの御輿の面白いところは下に車輪が付いてて担ぐというより山車のように転がすところです。もしかして若手が少ないから・・・?

先にも書いたとおり、ここ石生には本州一低い中央分水界をテーマにした資料館があります。
それが「水分れ資料館」。

何というマニアックな資料館だろうかと思うのですが、中はもっとマニアの世界で、特に2階の資料室はディープというか分水界に掛ける情熱がスゴイというか、本物のマニアはすげぇなと感心すること請け合いです(笑)
1Fは瀬戸内海と日本海を結ぶ氷上回廊の船運や日本の中央分水界に関する展示、 そして本州で最も低い石生の中央分水界を示す模型などが展示されています。 2Fはマニアの蔵。写真は水に関する資料を片っ端から集めた図書館で、この奥に日本中の分水館がある自治体の資料を集めた棚があります。

水分れ資料館の入館料は大人200円。
規模は小さく内容もそれほど多くはないですが、分水界に掛ける情熱をヒシヒシと感じることが出来るスポットなので、来たら必ず立ち寄ってくださいw

さて、そろそろ夕暮れ。
中央分水界を巡る旅の締め括りとして、日本海と太平洋に流れる水が分かれる場所を見に行くことにしましょう。
水分れ公園の中を流れる高谷川。この流れの途中に日本海と太平洋にわかれる運命の分かれ道があるのです それがここだ、めっちゃ人工じゃん!とか突っ込んだら負けです。右が日本海、左が太平洋へと流れます。 上からもう一枚。何故か日本海へ行く方が圧倒的に流れが多いという不思議!?

この分水路、実は用水路の取水口なのです。
日本海側へ向かう流れが北側の田んぼを潤す用水路になっていて、その流れの先が黒井川→竹田川→由良川となって日本海へ流れていきます。

なので、人工っぽくてもツッこんではいけません(笑)
資料館の脇にあるため池の畔から西側を眺めるともう日が暮れる寸前。最後に見る景色も素晴らしい 予定では中間地点くらいのはずだったのJR石生駅に戻って本日のツーリングは終了となりました なんか「旅」っていう感じがピッタリの石生駅のホームで今日はお別れ~
というわけで、兵庫県にあるレアな分水界「鼓峠」「栗柄峠」「石生」を巡る旅もコレにて終了。
大地のロマンを満喫し、地図と地形を見てマニアックな妄想に耽る充実した一日でした(笑)
 
この記事へのコメント(6件) |コメント入力欄へ
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ふみまろ2011年10月17日 15:50返信

IRC RoadLite EX 20x1 1/8(28-451)
ひび割れしやすいとは思っていましたが崩壊ですか。
もしかして新車から履いていたタイヤ?

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gen2011年10月17日 16:29返信

丹波地方、いいところでしたね。広大な里山って感じで、自転車でふらふらするには格好のエリアじゃないですか。

それにしても、今回のツーレポは熱い!(笑)
分水界って、たとえば「人生の岐路」みたいに象徴的に使われることがよくありますが、本物を見ると運命的に定まったものではなく、それどころか人工的にコロコロ変更できるものなんだなぁ、って思ってしまいました(笑)

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ina2011年10月17日 20:29返信

>ふみまろさん
さすがに納車から変えてないわけではないのですが、3年ものくらいだと思います(笑)

実はこのタイヤ、購入した当初から立てに微妙の筋が入ってて、ハズレだったのかなぁと。。。

>genさん
ご案内ありがとうございました!

>それどころか人工的にコロコロ変更できるものなんだなぁ

努力でなんとかなるってことでw

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nabe2011年10月17日 22:44返信

inaさん、genさん
楽しい一日が思い出されますね~
お二人のプランに便乗させていただいたnabeでした。

私が感じたのは分水界は当然ですが、関東などとはまた微妙に違った優しい里山の山容も、でした。
また、inaさんの写真にも何枚かありましたが、鹿よけの柵など地元の方などご苦労されている部分も多々あるかと思いますが、手付かずの自然ではない人がかかわってきた「日本の自然」、を改めて実感できました。

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marty2011年10月17日 23:19返信

里山が良い感じで行きたい! まあ、見方によっては小田原近くの中井町に風景が似ていなくも無いですが(笑) でも西方面も見所満載だなぁ。六甲山の裏を歩いたときに、これぞ日本の原風景!という場所に巡りあいましたが、この辺りもありそうですね。

「名実ともに日本一」の看板ですが写真は「名実ともに東洋一」と書いてありますよ。

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ina2011年10月17日 23:31返信

>nabeさん
先日はお疲れ様でした!
一緒に走っても支店が違うってのは面白いですね~

>martyさん
個人的な感想ですが、田舎のキレイさは関西の方が上かな。。。
関東の田舎って不法投棄とかが多くて微妙なところがあるのですが、関西ではあまり見かけないんですよね~。

日本一→東洋一。。。
間違えた!早速修正だ。。。

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