中之条から流浪の歌人・若山牧水が「枯野の旅」の一節に詠ったことで有名な「暮坂峠」を越えて、河原の温泉として知られる尻焼温泉と、名湯草津温泉の二つの湯を楽しむ折りたたみ自転車によるツーリング
中之条から流浪の歌人・若山牧水が「枯野の旅」の一節に詠ったことで有名な「暮坂峠」を越えて、河原の温泉として知られる尻焼温泉と、名湯草津温泉の二つの湯を楽しみました
走行日 | 2007年3月 3日(晴) |
走行距離 | 50 km |
使用した愛車 | バイクフライデー・ポケットロケット |
コース概要 | 1日目:JR中之条駅→林昌寺→国道353号→中之条発電所→群馬県道55号(日本ロマンチック街道)→沢渡温泉→大岩不動尊→牧水会館(旧大岩会館)→暮坂峠(若山牧水詩碑)→花楽の里→牧水清水→道の駅六合→山口食堂→尻焼温泉→こぶしの湯→草津温泉街→草津温泉湯畑 2日目:草津温泉→道の駅草津運動茶屋公園→お菓子の館→諏訪神社→JR長野原草津口駅 |
職場の旅行で、草津に行くことになりました。 暖冬とはいえ季節はまだ冬。 通常草津に向かう場合は、JR長野原草津口駅から国道292号の西側のルートで向かうのですが、そのコースだとただ登って終わりになってしまい、イマイチ面白みがありません。 |
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JR中之条駅をスタート♪ こんな季節に自転車を担いでいる人が珍しいのかタクシーの運転手さんに珍しいモノを見るような目で見つめられましたw |
駅前から一旦国道145号を走り、分岐を四万温泉方面へと向かいます。 | 分岐の所に立派な山門があったのでちょっと寄り道〜 林昌寺というお寺で、しだれ桜が有名らしいです。 |
中之条の市街地を離れて四万温泉方面へと向かう道のりは、いきなりの激坂! そんな山々を眺めつつ登り下沢渡に入ったところで、国道353号とお別れして群馬県道55号線で暮坂峠方面へ向かいます。 |
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段々と山が見えてきました。 これからあっちの方へ向かうので、アレの途中まで登るのかなぁと。 |
ふと、右手を見ると巨大な配管が! どうやら、「中之条発電所」という水力発電所らしいです。 |
国道を離れ赤い欄干のかかった橋を暮坂峠方面へ! |
県道55号に入ると若干道幅が狭くなり、そして気持ち登りもきつくなります(笑) 沢渡温泉は、昔から「草津のなおし湯、仕上げ湯」といわれ、草津の酸性泉で湯ただれを起こした湯治客が、ここによってアルカリ成分の高いお湯で湯ただれを直し、湯治の仕上げをしたといわれている温泉です。 沢渡温泉には、200円と格安で入浴できる共同浴場があるので是非そのお湯を体験したいところですが、ここで入ると、「温泉→ビール」という危険なループに陥りそうなので涙をのんで素通りします(笑) |
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沢渡温泉入り口〜 左のバイパスを行けば温泉街を迂回できますが、せっかくなので覗いていきましょう♪ |
沢渡温泉はこぢんまりとした小さな温泉街なのですが温泉街のいたる所に「塩まくら」なる謎の看板が・・・? | 沢渡温泉共同浴場 200円と格安で入浴できるので出来れば寄っていきたかった〜 |
この沢渡温泉街ですが、西側(草津側)から入るともの凄い激坂を登ることになるので自転車乗り的には注意が必要です(笑) しばらくすると、群馬の山らしい「ゴツゴツした」岩の頂が見えてきます。 |
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群馬っぽい「ゴツゴツ」した山。 有笠山だと思うのですが、ここはロッククライミングで有名な山らしいです。 |
ロマンチックな道は、上沢渡川に沿って進んでいきます。 綺麗な流れでしたよ〜 |
有笠山を反対側から。 それにしても立派な岩山ですね〜 |
中之条町の観光案内によれば、この辺りに「大岩不動尊」というお寺があるみたいです。 |
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大岩不動尊入り口 本堂は、ここから1km程山道を登ったところにあるみたいです。 |
さらにもう少し進んだところにある「牧水会館」 瓦葺きのちょっとかわいらしい建物ですが、かつてこの地域の小学校だったそうです。 |
牧水会館の庭には若山牧水の歌碑もあります。 |
しばし、文学に浸っていると地元の方に「どこに行くの〜?」と声を掛けられました。 しかし、一体何と聞き間違えたんだろう・・・? |
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たしかにそれほどキツイ登りでは無いなぁと思いながらのんびり進みます。 | 所々に民家があったりして、雰囲気もいい感じです。 | 細尾の集落のところで、路面凍結注意の看板。 |
路面凍結注意との表示ですが、今日はとっても暖かなお天気♪ 細尾の集落より先は斜面がきつくなり、これまで距離にして16km程登ってきた足には結構堪えます(T T) |
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道端の所々に残雪が目立つようになってきました。 さすがに標高1000m近くなってくると、気温が低いみたいですね〜 |
そして、激坂名物「つづら折れ」(笑) かなりグイグイ登っている模様・・・ |
途中、かつて牧水も歩いたという旧道の入り口がありました。 峠まであと1km位! |
いやー、何じゃこの坂(笑) |
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雪がたくさん残っているつづら折れをさらに進んでいくと・・・ | 道端に小さな湧き水を発見! 冬なのに湧き水をかぶってみたら気持ちよかった(笑) |
そして、この坂を登りきれば暮坂峠! |
登り切りました、暮坂峠! 一つはっきりしているのは、一人で自転車で登ると「ロマンチックでも何でもない」ということですね(笑) そんなわけで峠には、トンビを羽織った旅装の牧水像と歌碑が立っています。 |
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峠征服記念に1枚♪ ロマンチックという通称とは裏腹になかなかキツイ峠でしたw |
トンビを羽織った牧水像が建っている歌碑。 | レストハウスもあるのですが、どうやら営業していない模様です。 |
乾きたる 落ち葉の中に 栗の実を 僕も一つ読んでみようかと思うもそんな才能は欠片も無し(笑) |
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さて、文学的な気分になったところで下りたいと思います。 峠を越えたら後はラクチン♪ |
全速力で下っても良いのですが、所々に牧水の歌を刻んだ看板が立っているので、それらを見ながら下るのも楽しいですよ♪ | 前方に雪に覆われた白根山が見えてきました。 キレイだな〜♪ |
暮坂峠から先は、ホント完全な下り一本調子♪ 日当たりが良い斜面なのか残雪もほとんど無く、気持ちよーく下ることが出来ました。 |
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雪解け水が集まって駒沢川の流れになっていきます。 冷たく澄んだ流れがいい感じですね〜 |
景色が開けたところにある「花楽の里」 お客は一人もいませんでした・・・ |
暮坂芸術区入り口付近にある溜め池、かと思ったらどうやら釣り堀らしいです。 |
まだまだ下ります〜 周囲は相変わらず冬景色な雑木林でちょっと寂しげな感じですね。 |
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途中にあった「牧水清水」 大量のペットボトルに水を汲んでいる方がいました。 |
所々に、こんな感じの立派な歌碑があったりもします。 | 国道292号に向かって下り終える直前にある歌碑群。 何故こんなに集まってるんだ・・・? |
暮坂峠から冬枯れた雑木林の中を下り終えると、国道292号に到着です。 |
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温泉のせいか、川面が茶色くなっている白砂川を渡ると、 | 道の駅六合に到着〜 ここで昼食にしようかなぁ〜 |
道の駅の前には、福寿草が咲いてました。 冬枯れた景色に黄色い花が鮮やかです♪ |
道の駅で昼食を取ろうと思ったのですが、メニューが「そば」とか「カツ丼」とかどうも普通な感じです。。。 |
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野反ライン山口食堂 店内に入った瞬間、獣っぽい独特な香り漂うデンジャラス風味満点な食堂です(笑) |
そして注文しちゃった「鹿焼肉定食」1700円 まさに「肉」って感じの鹿肉がたっぷり出てきましたよ〜 |
早速焼いていただきましょう♪ |
鹿肉、実は生まれて初めて食べました♪ 皮の部分以外には脂身が無くて良く締まった肉、噛むとジュワと染みわたる「肉っぽさ」、これが「肉」かぁと意味の分からない感慨にふけりながら美味しく頂きました。 ん〜、このまま登ったらちょっと時間が余っちゃうなぁ。ということで、一旦草津への道から外れて、さらに奥にある尻焼き温泉へ向かうことにしました。 |
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尻焼温泉への道のりは、標高差こそ少ないモノのアップダウンを繰り返す感じで、疲れた足にはちょっと厳しめかも・・・ | 温泉が流れている白砂川がスゴイ色に! | 地図で言うところの尻焼温泉に到着〜 (露天風呂はもうちょっと奧にあります) |
尻焼温泉、実はちょっと変わった温泉です。 |
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白砂川に架かる橋を渡ると、だんだんと露天風呂が見えてきます。 | 大きな露天風呂ではなくて、まさに川そのものです! ちなみに男女混浴ですが、水着だったりタオルだったり自由な感じとなっていますw |
温泉の上流はまだ凍ってました・・・ |
まだまだ冬真っ盛りなのですが、尻焼温泉はベストな状態でした♪ 草津へは、先ほどきた国道405号を一旦戻って、国道292号から登っていきたいと思います! |
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温泉の後は、冷たい水をグイッと行きたいところですが、尻焼温泉の手前にある花敷温泉に、清水が引かれていたので美味しく頂きました。 | 先ほどやってきた道を再び戻って、 | 国道292号についたら、ここから草津に向けての最後の登りに突入します! |
ココまで結構キツイアップダウンを併せて、42km程走ってきました。 さすが天下の名湯「草津温泉」、そう簡単には浸からせてくれませんね〜 |
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登りに入った途端、ナイスなつづら折れ・・・ さすがに油断も隙もありませんね(笑) |
平均斜度が5%ということは、所々にそれを上回る「熱い」登りがあるわけで・・・ | 景色が開けて登り終わったかと思ったらまだ途中だったりしますw |
いやぁ、あまりの登りに写真を撮る気力さえありませんでしたよ(笑) |
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登り終えると正面に雪の白根山の展望が開けていました。お疲れさまって感じ♪ | 途中にあった共同浴場「こぶしの湯」 寄っていこうと思っていたのですが、気力が・・・ |
草津を代表する温泉施設「大滝の湯」 週末だけあって結構混んでる様子でした。 |
草津までの道のり、何とか登り切りました♪ 温泉に体を休めにきて、余計疲れたような気もしないでもないですが、それはそれ、「運動→温泉→ビール」という最強の組み合わせが完成です。 と、その前に、せっかく草津にきたので温泉街を散歩しましょう〜 |
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創業三百年の歴史を有するという「古久長旅館」の趣ある建物を眺めながら進んでいくと、 | 草津名物「湯畑」に到着〜 近づくと硫黄の香りが「むわっ」と香ってきて、温泉に来たなぁという雰囲気を盛り上げてくれます。 |
湯畑の上流部をもう一枚♪ もの凄い量の温泉が湧き出て木の樋を勢いよく流れていきます。 |
ちなみに湯畑から湧き出ているお湯ですが、単なる観光用ではなくて近隣の宿で内湯として利用されています。 草津の温泉宿の多くは源泉掛け流しのところが多いのですが、この湯量を見ているとそれも納得ですね〜 |
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湯畑の隣にある共同浴場「白旗の湯」 隣にあるけど、湯畑ではなく白旗湯畑が源泉になっています。 |
「白旗湯畑」 源頼朝が発見して入浴したと伝えられる草津温泉発祥伝説のある源泉です。 かつての源泉は、写真中央の木枠だったと言われています。 |
日本三大温泉薬師の一つとして有名な「光泉寺」 |
さらに、草津温泉街散歩は続きます♪ 温泉街はアチコチにかなり急なアップダウンがあるので、自転車を置いてから出かけた方が無難のような気がしてきました(笑) |
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おみやげやさんが並ぶ「西の河原通り」にやってきました。 | ここでは、草津名物温泉まんじゅうの試食が「激しく」配られていて、それだけで満足って感じです♪ | 甘酒や日本酒の試飲とかもやってました♪ いやもう、草津最高! |
温泉まんじゅうって、試食で頂く「蒸かしたて」が一番美味しいんですよね〜 この後、本来の用事である「職場の旅行」に合流して、十分に反省した後で床につきました(笑) さて、翌日(4日)。 |
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来た道とは違う「草津道路」の方から下ってみたと思います〜 | 「道の駅草津運動茶屋公園」を横目に見ながらどんどん下っていきます | ふと、廻りを見ると畑には結構雪が残っていました。 |
帰り道に選んだ草津道路は、もうずーと下り坂(笑) |
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遅沢川の流れを眺めながら下っていきます。 ずーと下り坂なので、休むポイントが微妙ですw |
下り坂の途中に「お菓子の館」 風味堂の新館として国道292号線にお菓子の工場を併設して建設されたドライブインです。 |
こちらでも温泉まんじゅうの試食がw 最後になりそうなので、こちらでおみやげを買って帰りました〜 |
今回、荷物がそこそこ多かったこととおみやげを購入したかったので「リキセンカウルショッパーコンフォート」を取り付けてきたのですが、この状態でスピードを出して下ると結構怖いです。。。 リア側が重い状態で結構振られるので・・・ポケロケにある程度以上の荷物を積む方法を再検討した方が良いかなぁと思いますね〜 |
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景色が段々と街になってきたら、駅まではもうすぐです。 | 途中に諏訪神社があったのでとりあえずパチリ。 | あっという間に、ツーリング最終地点である「JR長野原草津口駅」に到着〜 |
というわけで、暮坂峠越えから尻焼温泉・草津温泉と二つの温泉地を巡るツーリングも無事に終了しました♪ それにしても、最後の草津への登りは辛かった・・・ |
inaさんこんばんは!
暖冬のせいとはいえ、群馬県の峠越えができるとはびっくりです。
この季節は川沿いか海沿いを走るしかないと思っていましたから(ここ最近は花粉のおかげで外に出ることもおっくうになってきました)
さすがに草津へ登る道は雪が残っているようですが大丈夫だったのでしょうか?
暮坂峠は2回くらい通ったことがありますが、ゆるやかに道が続く明るい感じのいいところでしたね、クルマでドライブする分には!
ところで尻焼温泉からさらに上ると野反湖がありますが、その先はあの栄村になってしまうんですが知っていましたか?
湖から流れ出る魚野川を下っていくと切明に通じます。登山道の一本道で豪雪地帯だし、秘境が売りの秋山郷のさらに上を行く「秘境」だそうですよ。
genさん、こんにちは〜
>ゆるやかに道が続く明るい感じのいいところでしたね
genさんなら楽々登れるのかと思ったのですがw、車ですか(笑)
峠はドコもそうですが、最後になるに従って段々斜面がきつくなるのは辛いですね〜
>その先はあの栄村になってしまうんですが
まったく気が付きませんでしたが、運命でしょうか(笑)