しまなみ海道を自転車で行く! > 020ツーリングレポート > 大島から伯方・大島大橋へ
大島は村上水軍の一族「能島村上氏」の本拠地であっとことで知られる島で、島の北東部には水軍遺跡等も多数残されています。
また、島の南部にある亀老山展望台はしまなみ海道屈指の展望スポットと言われ、先ほど渡ってきた来島海峡大橋を高い位置から一望することができます♪
おっと、走り出す前に・・・
しまなみ海道には、橋の部分の他、各島の中にもサイクリングロードがバッチリ整備されています。
それはそれで楽しげなのですが、実際のところサイクリングロードは各島を短い距離で繋ぐ形となっており、それだけを走ったのではしまなみ海道の魅力を満喫することができません。
そこで今回は「しまなみ海道超満喫サイクリング」と称して、それぞれの島でサイクリングロードを大幅に離脱。しまなみ海道の魅力を心ゆくまで満喫することを第一にコースを設定してみました。なので、ここから先のルートは一般的なサイクリングロードとは違うモノになっています。
大島から来島海峡大橋を眺めてみる。
橋を渡り終えたところは長く緩やかなスロープになっていて自転車や徒歩ならこういった風景を心ゆくまで楽しむことができます♪
大島はおおざっぱに分けて、西回り・中央縦断(基本のサイクリングロード)・東回りの3つのルートが選択可能です。地図を見ると大島の主要観光スポットである、亀老山展望公園や村上水軍の本拠地であった能島などが東側に集中しているので今回は東回りルートをセレクトしました。
自転車道のスロープを下ると県道49号へ出るので右折(南)へ。
しばらく行くと「お迎え大師」と書かれた石像とその向かいに下田水港が見えてきます。
下田水港には道の駅「よしうみいきいき館」もあり、ここからも来島海峡大橋を眺めることができます。ん〜、どこから見ても美しい♪
そのまま海沿いを走っていくと水場の集落で道が二またに分かれていますが、県道に沿って左折してその先の坂を上っていきます。
程なく坂は終了し海へと真っ直ぐ下る形で名駒の集落に下ると、「いかにも漁村!」といった風景が広がりなんだかホッとした気持ちになります。人も車も少なくてもの凄くのんびりした感じ。
このままのんびりと海沿いを・・・と、期待したいところですが残念ながら海沿いの道は意外にアップダウンが激しいものであり、大島も例外ではありませんでした(笑)
南浦の漁港を過ぎた辺りから標高90mほどの江越峠を登る形となります。
それにしても、今日はまだ2/8日だというのに暖かい!
ちょっと坂を上ったら汗だくな感じになるので適宜、ウェアを脱ぎ着しながら体温調整をしないと風邪をひきそうですよ〜
やっと登り切った江越峠
江越峠から再び海沿いを下っていくこともできるのですが、この付近に是非寄り道していきたいスポット「亀老山展望公園」があります。「ちょっと」とはいえ、標高307.8mの位置にあるのでちょとやそっとではありませんが(笑)
しかもせっかく登った江越峠から一旦下った場所からヒルクライム開始となるサービス満点っぷり・・・
亀老山展望公園への登りは江越峠から永地の集落方面(北)へ一旦下ったところからスタートします。この坂が思いの外キツくてフランスさんと二人してバテバテに〜。しかも坂は標高が上がるにつれて厳しくなるので登るには覚悟が必要かも。
ですが!
登ったら登ったで素晴らしい眺めが待っています♪
写真は亀老山展望公園ちょっと手前の展望スポットから見た景色です
亀老山展望公園は大島の南端に位置し、公園内の展望台からは「来島海峡大橋」と「来島海峡」の潮流を眺めることができます。晴れた日には西日本最高峰「石鎚山」を見ることもできるようなのですが今日はガスっているため見えませんでした。
「亀老山」の名前は、今から1300年ほど前に光り輝く金色の観音像を背負った亀が見つかったという伝承に由来しているとのこと。
亀老山展望公園からの眺めをパノラマにしてみましたよ♪
オリンパスの防水デジカメ「μ1030SW」はこういう写真が簡単に撮れるので絶景ツーリングには最高の相棒です。
亀老山展望公園の眺望を満喫し続いて向かうのは村上水軍神社。
といっても地図でその名を見つけて興味を持っただけで一体何があるのかよく分かりません。まぁ、ノリで走っているのはいつものことなので(笑)
村上水軍神社へと向かうべく北へ向かうと、国道317号のところで本来のサイクリングロードとぶつかります。
そのままサイクリングロードに沿って東へ向かうと水軍神社があるはずなのですが・・・
ない!見つからない!
おまけに周囲には神社やらお寺やらがたくさんあって、どれがどれだか・・・(涙)
そこで近所の方に聞いたところわざわざ自転車で案内してくれました♪
なんて親切な方なんだ!
迷走の末たどり着いた村上水軍神社は、船の形をしたお堂があるちょっと変わった神社でした。解説看板によると村上水軍の子孫の方が村上水軍の総帥「村上義弘」を奉って建てた神社だそうです。
このままサイクリングロードを走っても次の伯方・大島大橋に行けますが、せっかく東回りルートを選択したので再び海沿いへと戻ろうと思います♪
村上水軍神社のすぐ先にある小さな川沿いに続く道で峠を越えて志津見漁港へ。
この峠越えの道が岩山を切り開いた鬱蒼とした雰囲気となっており、偶然通ったにしてはいい道に出会いました。というか、この辺りの細い道はこんな感じなのかも?
ちょっと裏道を寄り道すると思わぬ景色が見られますよ♪
志津見漁港にはこれといって何もないのですが、なぜか道ばたでヒトデを干しています。一体何に使うのでしょうか?
志津見漁港から先は少々道幅が狭くなり、集落と集落の間で小さな峠を越える形でアップダウンを繰り返して進みます。
集落と集落の間の小さな峠には必ずといっていいほど祠があり、漁業とその無事を祈る信仰が根付いていたことを伺わせます。
また、峠からは海を一望することができてこれまた絶景の連続です。
何度かアップダウンを繰り返しつつ海沿いを走り友浦港を過ぎた辺りで、一旦海とお別れになり小さな峠を越えます。この峠を下ると村上水軍博物館に藤着です〜
村上水軍博物館には、村上家に伝わる武具や甲冑など約300点が展示されているそうです。建物前には当時船を係留するのに使っていた繋船石(けいせんせき)なども展示されています。
入館料は200円
安いので入っても良いのですが時間がかかりそうなのでチラ見して通過しちゃいました。
また、隣にある食堂「能島水軍」では地元の魚介類を比較的安く食べられる他、かつての村上水軍本拠地周辺を船で廻る潮流体験などもやっています。ホントは潮流体験してみたかったのですが、僕は乗り物に弱く間違いなく酔いそうなので断腸の思いでパス。
宮窪港周辺は大島の中ではかなり栄えている感じで、人もそれなりに多く、また商店や飲食店もいくつかありました。
このまま道なりに走れば伯方・大島大橋なのですが、ここで見逃してはいけないのが「能島」です。能島はかつて村上水軍の本拠地があったとされる周囲720mの小島で、現在は無人島になっていますがいくつかの史跡が残されているそうです。
宮窪漁港を過ぎた辺りで海にぽっかりと浮かぶ小島が能島です。
それにしても凄いのが能島周辺の潮流!ここは流れの激しい川か?と思うほど激しい流れで見てて飽きません(笑)
これだけ潮流が激しいと、おいそれと近づけなさそうであり、まさに天然の要塞ですね〜。
さてさて、最初からしまなみ海道満喫の大島ともそろそろお別れとなります。
大島と次の伯方島の間を結んでいるのが伯方・大島大橋です。
伯方・大島大橋は全長1230m、一つの大きな吊り橋なので最初の来島海峡大橋に比べると小さく感じます。また自転車道と柵の間に無駄なスペースが設けられているので、せっかくの潮流を真下に見ることができずちょっと残念。
とはいえ、はやり高い位置からの眺めは素晴らしい♪
写真は橋から伯方島の北側「マリンオアシスはかた」方面を眺めています。
今になって考えてみれば、大島はしまなみ海道6つの島の中で1,2を争う楽しさだったように思います。ツーレポの量も他の島に比べてダントツ多くなりそうだし(笑)
その分時間を掛けて堪能しちゃったために続く伯方島と大三島で少々巻きが入りますが、それはそれで良かったのではないかなぁと満足しつつ次の伯方島へ♪