日光街道を自転車で行く > 基礎知識とQ&A > 本陣・脇本陣とは?
江戸時代の宿の役割は大きく2つあり、1つは旅人や物資を次の宿に運ぶための人足や馬を用意すること、そして旅人に宿泊・休息の場所を提供することです。
基本的に公用が優先されながらも、幕府の仕事を無料で行うかわりに一般旅行者のための旅館の建造、公用以外の輸送による駄賃稼ぎなどが認められていました。
その中で、最も格式が高く大名・貴人の専用の宿泊施設として設けられていたのが本陣です。旅籠屋の中の筆頭格である旧家が務めますが、料金は利用者が一方的に決めて支払うものだったため経営は意外に苦しかったものと考えられます。
脇本陣は、本陣に次いで上等な旅籠屋で、本陣に入りきらなかった場合や本陣の予備として利用されました。
本陣と違い一般の旅行者も受け入れることが出来、宿場によっては複数の脇本陣がある事もあります。
参勤交代で本陣に大名の利用が重なると格下の大名は本陣から出されて脇本陣に追いやられる事もあったそうです。