自転車で秩父札所巡り > 030札所寺院紹介 > 三十一番 鷲窟山 観音院
観音院の仁王像は高さ4mを越す秩父札所の中で随一の大きさを誇る石像で、1868年に長野の名工「藤森吉弥一寿」の作といわれています。
仁王門をくぐると岩壁の間に見上げるほど長く石段が続いています。
やっとの事で登り終えると三方を岩壁に囲まれた土地に三間四面の観音堂が建っていて、その左手にはかつて修行に使われていたという一条の滝が流れ落ちています。
観音院には東西二つの奥の院があり、岩壁を伝うようにアチコチに石仏が配されています。足下が非常に悪く危険なので現在は西奥の院は閉鎖されているようです。
住所 | 埼玉県秩父郡小鹿野町飯田観音2211 |
電話番号 | 0494−75−3300 |
御本尊 | 聖観世音菩薩 |
御利益 | 諸願成就祈願 |
御詠歌 | みやま路を かきわけたずね ゆきみれば 鷲のいわやに ひびく滝つ瀬 |
宗派 | 曹洞宗 |
鎌倉時代初期、畑山重忠が狩にやってきた際に鷲の巣を見つけ何度も矢を射ってみたがことごとく跳ね返されてしまった。
不思議に思った重忠が巣を降ろしてみると、将門の乱で行方不明になっていた聖観音像を見つけ、その場所にお堂を建てたのが始まりといわれています。
山門では、高さ4mの石造りの仁王像が出迎えてくれます。
境内までは標高差53m、296段の石段を登らねばなりません。まさに秘境のお寺といった雰囲気です。
境内にはかつて修行者達が滝行を行ったという「聖浄の滝」があり、滝の右手には不動明王、左手には弘法大師が一夜にして彫り上げたという爪彫り千体仏があります。
観音院には、東・西、二つの奥の院があるのですが、西奥の院は危険ということで現在は立ち入ることができません。
そこで東側から覗いてみましたが、まさに岩壁をよじ登るといった冒険的な趣溢れる場所のようです。
東奥の院
岩壁の突端に山裾を見守るようにいくつものお地蔵様が建っているのが印象的です。
畑山重忠駒繋ぎ場
畑山重忠がやってきた際に馬を繋いだとされる場所で蹄の跡が残されています。