自転車で秩父札所巡り > 030札所寺院紹介 > 十六番 無量山 西光寺
質素な山門をくぐると正面に本堂、右手には納札堂と金比羅堂、左手には酒樽大黒とかなり見所たっぷりな「西光寺」。
本堂の右手にはコの字形の回廊があり、中には四国八十八ヶ所霊場の本尊を模した木像がズラリと並んでいます。これを拝めば四国遍路をしたのと同じ功徳がえられるということでお得な気分に。
本堂の中二階には隠し部屋があるといわれ、かつては博打場や男女の睦む場となっていたそうです。札所巡りというと厳格な巡礼と考えがちですが、江戸時代のいわゆる娯楽の一つであったことが伺える逸話です。
住所 | 埼玉県秩父市中村町4−8−21 |
電話番号 | 0494−22−4444 |
御本尊 | 千手観世音菩薩 |
御利益 | 四国八十八ヶ所巡りの回廊堂 |
御詠歌 | 西光寺 ちかいを人に たずぬれば ついのすみかは 西とこそきけ |
宗派 | 真言宗豊山派 |
昔、円比丘という僧が月を眺めていると老婆が現れて「生前欲深だったので、死んでも苦しんでいる。ここへ観音様を導くからぜひ冥福を祈ってもらいたい。」といって姿を消しました。
早速、円比丘が供養すると約束通り観音像を授かったのでお堂を造って納めたのが、西光寺の千手観世音だといわれています。
山門
秩父の札所の中で唯一現存する札堂
かつての巡礼では参拝者が用意してきたお札を納札所に打ち付けていました。現在は御朱印などに変わってしまったため他の寺社では札堂は残されていませんが、西光寺の札堂には当時の釘の跡などが残されています。
酒樽大黒
大きな酒樽に藁葺き屋根という珍しい形のお堂には酒樽大黒様が鎮座していて、この大黒様に祈願して名刺を貼っておくと、お金が倍になるといわれています。
四国八十八ヶ所霊場の本尊の写しを奉納した回廊があり、ここの御本尊を全部拝むと四国霊場をお詣りしたのと同じ功徳があるとされています。