自転車で秩父札所巡り > 020札所巡りレポート > 札所5番語歌堂〜10番大慈寺
札所3番の常泉寺から10番の大慈寺までの8つのお寺は、横瀬川によって作られた谷の中に続いています。
このため割と平坦な土地を、農村風景をのんびりと眺めながら走ることができます。
本日5番目の札所となる語歌堂へは、正面に武甲山を眺めつつ江戸時代の人たちも歩いたという山裾の続く道を走っていきます。
と、真っ直ぐな一本道を走っていると、いきなり赤い山門が現れます。
10:14
語歌堂に到着〜
語歌堂は柵も生垣もない道端に、ポンっと建っている非常にオープンな観音堂です。
近所の子供達の遊び場にもなりそうな境内からは、昔から地域の人たちに親しまれてきたことが伺えます。
語歌堂は無人の観音堂なため、納経は250m程離れた長興寺で行います。
語歌堂までの道の続きとなる谷間の道をさらに南に向かって走ります。
案内の道標に従っていくと横瀬川沿いの未舗装路に入ってしまいますが、距離も短いし、なにより新緑が綺麗な道だったので、これもまた良し!とご機嫌です。
実は江戸巡礼古道通りに走っていくと、6番より先に7番があります。
後で戻ってくる形になるので、7番を先に廻った方がいいのですが、なんとなく「順番通り」にこだわりたい気がしたので、敢えて6番に向かいます(笑)
ちなみに各札所には1〜34番の番号が付いていますが、必ずしも番号通りに廻る必要はなく廻りやすい順番で行っても問題ないそうです。
10:33
横瀬川から離れ、住宅が増えてきたなぁと思ったところで札所6番卜雲寺に到着です。
観音堂は、50m程の坂を登ったところにありました。
境内から南側を見ると横瀬の里と武甲山を一望できる絶景スポット♪それほど登ったわけではないのですが、なかなか素晴らしい眺めです。
ねがい地蔵尊や薬師如来のお堂などもあるので、覗いていきましょう〜
次の札所7番法長寺は先ほど通り過ぎてきたのでもと来た道を600mほど戻ります。
10:44
住宅街の中を案内看板に従って進んでいくと、札所7番法長寺に到着。
江戸時代の科学者、エレキテルで有名な平賀源内の設計といわれる本堂。
う〜ん立派な大伽藍だ〜
境内にはこのお寺の由緒にも登場する子牛の石像もありました。
横瀬川が作った谷を上流に登ってきましたが、だんだんと谷頭へ近づいてきました。
札所8番である西善寺は、この谷の南端、横瀬川の支流である生川沿いを登っていったところにあります。
八坂神社の前を通り、横瀬川を左岸へ渡り、西武線の高架下をくぐって、札所7番から1.8km程走れば、西善寺に到着〜
11:03
札所8番西善寺の境内には驚くほど大きなコミネモミジが枝を広げていました。
ここ西善寺は、紅葉の名所として有名らしく秋の紅葉シーズンには入場料がかかるそうです。また、境内の至るところには「物見遊山の入山を禁ずる」みたいな看板があり、「心の狭い観音様ってのもどうなのよ?」っていう気持ちになりま(汗)
(本来修行の場だっていう理屈は分かりますけどね〜)
ところで今(2008/5/1)は、数年に一度行われるという日本百番観音報恩総開帳のまっただ中です。
秩父札所の観音様は普段は秘仏として厨子の扉は閉じられていますが、御開帳のときは厨子の扉が開かれるのです。
日本百番観音報恩総開帳の期間は、上の写真にあるように本堂の前に「回向柱」と呼ばれる木柱が建てられます。
これは宇宙(空・風・火・土・水)を表現し、柱に結ばれる紅白の紐はご本尊の右手と繋がっていて、この御手綱を握ることで御本尊と握手して観音様の功徳を直接頂くことができるというものです。
西善寺を出てすぐの所には、「城谷澤の井」という小さな井戸があります。
ここはかつて絹布染色の際に用いられた井戸で、秩父絹発祥の地だということ。
9番明智寺へは、西武秩父線沿いに残された古道を横瀬駅方面へ向かいます。
始めこそ田んぼの中を走る気持ちいい田舎道ですが、後半は三菱マテリアルの工場沿いを走る雑然とした道になります。
11:24
小さな六角堂が建つ明智寺に到着
境内の左側に文塚があり、お地蔵様や石版がありました。
明智寺をあとにして、江戸巡礼古道の道標に従って国道299号の方へ向かいます。
国道に出てすぐ左側に旧道があり、かつての巡礼道もそちらと思われたのでちょっと遠回り〜
再び国道299号に戻り横瀬小を過ぎたところで側道に降りると、上の写真中央の様な道標が民家の片隅にあったので、それを頼りに路地を進みます。
と、途中で「本橋家気楽流柔術資料」という案内看板が立った家を発見したのですが、調べてもなんだか分かりませんでした・・・
11:42
上の本橋家のある角を右折してしばらく北へ進むと左手に札所10番大慈寺が見えてきました。
山門と観音堂を改修したばかりらしく真新しい感じでした。