忘帰洞で有名なホテル浦島の口コミを書くよ
「忘帰洞の湯に浸かれば家に帰るのを忘れてしまう」
といわれる紀伊半島の勝浦温泉にある名湯「ホテル浦島」に行ってきました。
単身赴任先の兵庫から電車で4時間、東京からだと6時間半も掛かるというのに未だ人気が衰えていないというホテル浦島に宿泊した感想&口コミを書いてみたいと思います。
ホテル浦島の概要
ホテル浦島は狼煙山という長さ1km程の半島を丸ごと一つをホテルにしちゃったという超巨大な温泉ホテル。どれくらい巨大かというと「大きなホテル」と聞いて想像する大きさのだいたい倍くらいではないかと(笑)
中でも有名なのが天然の洞窟の中に作られた温泉「忘帰洞」です
建物は「本館」「なぎさ館」「日昇館」「山上館」の4館に分かれており、それぞれ設備の新しさや見晴らし、食事など条件が若干違います。立地でいうと日昇館と山上館は狼煙山の東側斜面にあり朝日が見え、逆に本館となぎさ館は西側斜面にあるので夕日が楽しめます。
半島に点在するように建つホテル浦島へは車や徒歩で直接行くことが出来ません。で、どうするのかというと勝浦漁港から出ている送迎船でホテルへ渡ります。
宿泊者なら送迎は無料なのですが、ホテルから出入りする度に船に乗らなきゃいけないので夜間に外に飲みに行くというのはちょっと面倒かも。といっても後で書くようにホテル内に十分すぎるほど娯楽施設があるので困りはしません。
ちなみに送迎船は「浦島」の名に従って亀の形のカワイイやつです(笑)
送迎船から眺めたホテル浦島。
これだけでもだいぶん大きく見えますが、これでも1/4~1/3くらいしか写ってません。
ホテルの前ではまたしても亀がお出迎え~
本館の部屋はどうなの?
僕が今回宿泊したのはホテル浦島の本館。
宿泊料金で見ると一番安いお部屋です。
特に指定はしなかったのですが、海側のお部屋でした。
(というか、本館は構造的に海側の部屋しかないと思う)
本館は勝浦港側に建っているので、部屋の窓からは勝浦港と熊野の山並みを見ることができます。晴れてるとなかなかの絶景!
10畳+αの広々としたお部屋。
本館は一番古い建物なので施設全体に古い感じが漂っていますが、キレイにリフォームされているので、まぁこんなもんかな、と。
設備は最低限な感じ。
浴衣と半纏、タオル(大・小)、ハブラシ。お風呂にはタオルがないので部屋のタオルを持っていきます。
冷蔵庫は自由にものが入れられる形式なので自分の持ち込んだ飲み物を冷やすことができます。逆に部屋に備え付けの飲み物などはありません。
洗面台とトイレ。部屋にお風呂はありません。
トイレはウォシュレット。
ホテル内は浴衣と草履で自由に歩けるのですが、備え付けの草履が微妙には着心地が悪いです。自前のサンダルがあると幸せかも。
部屋の窓から眺める夜景。
本館は勝浦市街を眺める方に建っているので夜景はこちらの方がキレイですね♪
温泉・お風呂は?
一番重要な温泉&お風呂!
ホテル浦島には全部で6つの温泉があり、この他に3種類の貸切露天風呂があります。
- 洞窟温泉:忘帰洞、玄武洞
- 展望風呂:遙峰の湯、天海の湯
- 内風呂:磯の湯、ハマユウの湯(女)・滝の湯(男)
お風呂はこんな感じになっており、やはり特筆すべきは天然の洞窟を利用して作られた洞窟風呂、忘帰洞&玄武洞でしょう!
巨大な洞窟を丸ごと温泉にしちゃったというのはホントすごい迫力!
実物を見るまでは小さな洞窟だろうな~と思っていたのですが、特に忘帰洞はかなり巨大な洞窟でビックリ~
忘帰洞は「撮影禁止」と書かれていたので入り口の様子と、そばに貼られていたイメージ画像で(笑)
こんな感じで洞窟内にお風呂があって、その出口の真下まで波が打ち寄せています。
続いてもう一つの洞窟温泉「玄武洞」
忘帰洞に比べるとちょっと小さいですが同様に洞窟を利用して作られた巨大なお風呂。湯気で写真がイマイチですが、入り口からから洞窟の出口の方を撮影しています。
狼煙山の山頂に建つ「山上館」のさらに最上階付近にあるのが展望風呂「遙峰の湯&天海の湯」です。かなり高いところにあるので朝日や夕日の時間に入ると絶景を楽しみながら入浴できるかも。
本館から山上館へは、超長いエスカレーターで登ります(エレベータもある))
各お風呂の出口には、こんな感じで給水器が置いてありました。これはありがたい~
夕飯(バイキング)はどうよ?
続いて温泉の次ぎに重要な食事です。
ホテル浦島では懐石料理が出る山上館の高級プラン以外はバイキング形式の食事となっています。
バイキング会場は、「本館」「なぎさ館」「日昇館」「山上館」それぞれの建物に別々に設置されており、宿泊プランの値段差に従って内容が若干違っているようです。高い部屋に泊まるとバイキングも豪華になります(笑)
今回、僕はホテル浦島に2泊したので本館のバイキングと日昇館のバイキングの2種類を食べることが出来ました(これはホテル側のサービスなんじゃないかと思います)。なので、両方の差についても書いてみます。
こちらは本館のバイキング会場。
会場はかなり広く、また時間指定制になっているのでそれほど混雑はしていません
食材の種類はそれほど多くなく、目玉は勝浦名物の「マグロ」のみ。刺身とか焼き物とか3~4種類ありました。
あとは、寿司少々、揚げ物、お総菜類、そば・ラーメン、サラダ、デザートっていう感じで、味もまぁ普通、種類も多くはないので正直2日とも同じバイキングは辛いよねっていう感じ。
続いてこちらが日昇館のバイキング。
本館よりも寿司の種類が増えて勝浦名物「めばり寿司」があったり、マグロの解体ショーが開催されていたりします。
この他にもしゃぶしゃぶがあったり天ぷらがあったりと明らかに本館よりも内容が充実しています。といっても、味自体は別段グレードアップしている様子はなく、種類が増えただけですが(笑)
朝食はサラダありデザートあり焼き魚ありで、朝食としては十分。
もちろん朝食も日昇館のバイキングの方が若干豪華です。
総じてホテル浦島のバイキングにはそれほど多くは期待しない方が良いかも。
海の近くということで魚介類をガッツリ楽しみたいところですが、海近ならではっていうのはマグロだけで他の魚介類はほとんどないし、食材の種類も少ないので選ぶ楽しさもそれほどではありません。
こないだ伊勢に行った際に泊まった「答志島の民宿「美さき」とは雲泥の差だw
外に出るのは少々面倒ですが、勝浦駅周辺には美味しいマグロが食べられる店もいくつかあるので、外に出るというのも一つの手かと思います。
その他館内の設備は?
先に書いたとおり、ホテル浦島は送迎船を使わなければ出入りできません。
なので、ホテル内でも十分楽しめるように様々な娯楽設備が充実しています。
懐かしのゲーム機が山ほど、それも館内のアチコチに置いてあります。
また有料の洗濯機もあるので自転車ツーリングの途中に立ち寄っても洗濯には困りませんw
居酒屋やラーメン店など別途料金で食べられるお食事処も充実。
バイキングは内容が微妙なので、楽天トラベルなどの夕食抜きの宿泊プランを利用して食事はこちらの飲食店で食べるというのもアリかと。
おみやげ店もかなりの数が入ってます。
しかも館内のアチコチにあるので便利。外部のテナントが商店街みたいになっているところもあって面白い。
懐かしのカラオケボックスも現役で使えますw
入ってないけど、カラオケバーとかスナックもあるみたい。
1000円で釣り具を借りてホテルの護岸から吊りも出来できます。結構釣れていたので面白そうかも~
館内のインターネット接続状況
まず、僕愛用の@nifty WIMAXはもちろんエリア外です。
どうやらイーモバイルもエリア外のようなのでモバイル環境的には残念な感じ。
もっともこれはホテル浦島の問題ではなく、那智勝浦自体がエリア外なんだけど。
館内のインターネット環境はロビーのみ無線LANによる接続が可能でお部屋では残念ながら繋がりませんでした。パソコンを持っていない人には10分100円で使える端末もありましたが、ちょっと値段高いですよね~
狼煙山ハイキング!?
狼煙山がある半島を丸ごとホテルにしちゃったホテル浦島。
なんと敷地内には狼煙山の自然を満喫できるハイキングコースまで設けられています。
これが緑あり神社あり絶景スポットありのなかなかナイスなコース!
あまり注目されていない気もしますがじっくり廻って1~2時間のコースなので、宿泊の際には巡ってみることをお奨めします。
ハイキングコースにはエレベーターで上った山上館からアプローチ。
狼煙山の尾根筋を半島の先端に向かって歩いて行きます。
あ、ちなみに「狼煙山」ですが、吉野熊野国立公園にも指定されている標高80m程の山で、かつては鯨漁師の見張り番や幕末の来る船発見時に狼煙を上げたことから狼煙山と呼ばれています。
写真右は山上に建つ浦島稲荷神社、かなり立派。
「安全に注意して入るように」と書かれた脇道を下っていくと謎の洞窟が!?
真っ暗なので中には入れませんが、何かが祀られているのか入り口に樒が建てられていました。
この道をさらに下ると今は使われていないっぽい祭渡島プラザの立ち入り禁止エリアに出てしまうので、洞窟を見たら上に戻る方が無難です(笑)
狼煙山山上の展望台は隠れた展望スポット!
写真では分かりませんが、勝浦側を見ると熊野那智大社の奥にある那智の滝を見ることもできます!
半島先端側の展望台からは紀の松島が一望!
残念ながらこの日は天気が悪くてイマイチですが晴れの日はもっと素晴らしい景色が楽しめそうです♪
館内にはいくつもの神社もある
こういった半島は昔から信仰の対象になっていたということなのか、ホテル浦島の館内にはたくさんの神社が祀られています。どうせなら●●巡りで開運とかにしちゃえばいいのにとか思ったりしますが、それぞれひっそりと祀られています。
こちらは入り口横にある地主社
んで、玄武洞の近くにあるのと、一番北側にある立派なお社。
その他口コミ情報
実際に泊まってみて分かった口コミ情報~
チェックアウト時刻の10時頃
帰りの船はかなりの混雑で行列しています。何しろ出入りの手段が基本これだけですから。館内が混んでる日は大変なことになります。
ホテル浦島ではチェックアウト後もフロントで荷物を預かってくれるので、船が空くまで荷物を預けて狼煙山ハイキングなどをするのも良いのではないかと。
また、実は・・・
あまり公表されてないけど実は裏側から陸路でホテル浦島に出入りできるようです。タクシーなどを使えばこちらから出入りできるようなので・・・
それと、忘帰洞には入ってみたいけど、「浦島のバイキングは微妙だよなぁ・・・。もうちょっと良い物食べたい」という方には、港のそばにある「万清楼」がお得です。
ここはホテル浦島と同じ経営なので忘帰洞を始めとするホテル浦島の施設を無料で利用できるし、食事に至っては浦島とは比較になりません。
全体的な感想
全体的にいうと80年代のバブル華やかなりし頃の温泉旅館って感じ。
大量の客をそこそこのサービスで捌いちゃうよ的な大型旅館ですね。
なので、最近流行の豪華な食事やきめ細やかなサービスを期待してはいけません。先にも書いたとおりバイキングの内容もかなり微妙だしね~
反面、超大型ホテルならではの数多くの大きな温泉はやっぱり最高♪
忘帰洞は雰囲気・泉質共に素晴らしく、これは確かに帰りたくなくなるねって感じで一度は入っておきたい温泉です。他の温泉もそれぞれ大きいので、混雑を感じることはあまりないし。
あとは、家族連れが多いのも特徴かも。
特に小さな子連れの家族が多いので、同じ度連れの家族にはイイカモですが、そうでない場合は少々鬱陶しいかも。上の部屋で子供がかけずり回っててうるさかったし・・・
点数を付けるとしたら・・・。
う~ん、5点満点で3.5くらいかなぁ。温泉が良くて巨大で面白いけど、その他の関係は微妙ってところでしょうか。
全然関係ないですが、ホテル浦島というと、東京は晴海にあったホテル浦島を思い出します。
今は取り壊されてプジョーのショールームになってますが。
>riffraffさん
東京にも同じ名前のホテルがあったとは知りませんでした!
同じ経営だったのかな?
懐かしいですね~バブルの頃に行きました。
洞窟の温泉、ホテルの前で釣りをしたような気がします。
太地で鯨の博物館を見て帰りました。
>ふみまろさん
まさにバブル集漂うホテルですよね(笑)
そういう意味では中国人の観光客の方が多かったのも納得という感じです。
僕は宿泊した中日に熊野古道を登ってきました~